名前の無い形|lite.
天井は、何もない。 白い。 正確には、白すぎて輪郭がわからない。 ずっと見ていると、 そこに何かがある気がしてくる。 模様でも、傷でもないのに、 目が勝手に意味を探す。 ここでは、時間が進まない。 時計はあるはずなのに、 それを確認する手段がない。 スマホはない。 音楽もない。 誰とも繋がっていない。 ただ、体だけがここにある。 重い。 横になっているだけなのに、 床に沈んでいくみたいに重い。 削れていない。 まだ残っている。 天井の白さに、自分の形を重ねる。 もっと薄くなればいい。 あの白に混ざって、輪郭が消えればいい。 そこまでいけば、やっと許される。
https://note.com/corpes4ng3l/n/n5a82c4f2e1cd