ふるかわ工房では、夫婦でボードゲームを制作しています。1作目のUMBRELLAはどちらかというと妻である私の興味があるもの、好きなものという文脈で「傘」というテーマが決まっていました。
今回は夫の好きな「虫」をテーマにすることで、ボドゲ制作&販売に対する夫のモチベーションもさらに上がるのではという思惑がありました。
虫の中でも、
・生態が面白いゲームになりそう
・(デザインによっては)苦手意識を感じられにくそう
・純粋にデザインにしたいと思える魅力を感じた
という理由から、「蜂」というモチーフが候補になりました。
ミツバチが天敵であるスズメバチに対抗する手段を持っているということは知っていたので、そこを起点に少し調べました。
すると、
・その手段を持つものは「ニホンミツバチ」だけである
・その手段は「熱殺蜂球(ねっさつほうきゅう)」という名前
・その手段とは、耐えられる温度の差を利用し、オオスズメバチを多数のミツバチで囲み、体を震わせる熱で蒸し殺すというものである
ということが分かりました。
生物の世界で、外来種に在来種がすみかを奪われるという話は時々耳にしますが、どうやら虫の世界では結構日本の虫はたくましいらしく、強いものも多いようです。(海外が主な市場であるボードゲームですが、日本人ゲームデザイナーとして、ニホンミツバチに想いを託すのもいいなと思ったのも理由の一つです)
個の強いオオスズメバチと集団の力で戦うニホンミツバチ。
対抗手段の名前も必殺技感が強く、すでにある生態そのものをゲームにできそうだと考えました。
また、スズメバチは恐ろしく、カッコ良さのあるモチーフです。
ミツバチも可愛くすることもオシャレにすることもできそうで、パッケージやその他のデザインのしがいもあるなと思いました。
今回はできるだけ生態を反映させたゲームにしようと思っていました。そのため、
・飛ぶ速度の差
・餌にする食べ物の種類
・餌の探し方
・「技」になりそうなその他の生態や習性
などを調べました。
モチーフを「オオスズメバチ」と「ニホンミツバチ」に決めた時点で、能力差のある非対称のアブストラクトをイメージしていたので、調べた内容も踏まえながら
直線で動くスズメバチ ←→ 1歩ずつ進むミツバチ
少数のスズメバチ ←→ 多数のミツバチ
ミツバチを捕まえるスズメバチ ←→ 蜜を巣に持ち帰るミツバチ
などの大枠を決めていきました。
初期は「ゲームボードの探索」も一つの要素として考えていたので、進んだ先のパネルを裏返して蜜があるか探るという要素もミツバチ側に入っていたんですが、複数の駒を1手番で動かせるミツバチのターンは選択肢が多くただでさえ時間がかかるためボツとしました。その中で、ミツバチ側の技として考えていた生態の一つ、「八の字ダンス」もゲームには入れないことになりました。
ゲームのシステムが整いかけてきた頃、もちろん、人力でのテストプレイも多数行いながら調整をしていましたが、今回のゲームはプレイ時間45分とまぁまぁ時間がかかるものだったので、テストプレイをAIにも手伝ってもらうことにしました。
目的としては以下のようなものです。
・勝敗のバランスの確認
・終了条件を満たす前にどちらかの陣営が手詰まりになるフィールドの配置や駒の配置はないかなどの発見
AIにきちんとルールを理解させるというところに数日を要しましたが、3,000回以上の試行を行ってもらうことができたので、意味はあったと思っています。
また、AIに過不足なく伝えるためにプロンプトを試行錯誤することで、わかりやすい説明書を制作するための準備にもなったと感じています。
もっとみる
ふるかわ工房では、夫婦でボードゲームを制作しています。1作目のUMBRELLAはどちらかというと妻である私の興味があるもの、好きなものという文脈で「傘」というテーマが決まっていました。
今回は夫の好きな「虫」をテーマにすることで、ボドゲ制作&販売に対する夫のモチベーションもさらに上がるのではという思惑がありました。
虫の中でも、
・生態が面白いゲームになりそう
・(デザインによっては)苦手意識を感じられにくそう
・純粋にデザインにしたいと思える魅力を感じた
という理由から、「蜂」というモチーフが候補になりました。
ミツバチが天敵であるスズメバチに対抗する手段を持っているということは知っていたので、そこを起点に少し調べました。
すると、
・その手段を持つものは「ニホンミツバチ」だけである
・その手段は「熱殺蜂球(ねっさつほうきゅう)」という名前
・その手段とは、耐えられる温度の差を利用し、オオスズメバチを多数のミツバチで囲み、体を震わせる熱で蒸し殺すというものである
ということが分かりました。
生物の世界で、外来種に在来種がすみかを奪われるという話は時々耳にしますが、どうやら虫の世界では結構日本の虫はたくましいらしく、強いものも多いようです。(海外が主な市場であるボードゲームですが、日本人ゲームデザイナーとして、ニホンミツバチに想いを託すのもいいなと思ったのも理由の一つです)
個の強いオオスズメバチと集団の力で戦うニホンミツバチ。
対抗手段の名前も必殺技感が強く、すでにある生態そのものをゲームにできそうだと考えました。
また、スズメバチは恐ろしく、カッコ良さのあるモチーフです。
ミツバチも可愛くすることもオシャレにすることもできそうで、パッケージやその他のデザインのしがいもあるなと思いました。
今回はできるだけ生態を反映させたゲームにしようと思っていました。そのため、
・飛ぶ速度の差
・餌にする食べ物の種類
・餌の探し方
・「技」になりそうなその他の生態や習性
などを調べました。
モチーフを「オオスズメバチ」と「ニホンミツバチ」に決めた時点で、能力差のある非対称のアブストラクトをイメージしていたので、調べた内容も踏まえながら
直線で動くスズメバチ ←→ 1歩ずつ進むミツバチ
少数のスズメバチ ←→ 多数のミツバチ
ミツバチを捕まえるスズメバチ ←→ 蜜を巣に持ち帰るミツバチ
などの大枠を決めていきました。
初期は「ゲームボードの探索」も一つの要素として考えていたので、進んだ先のパネルを裏返して蜜があるか探るという要素もミツバチ側に入っていたんですが、複数の駒を1手番で動かせるミツバチのターンは選択肢が多くただでさえ時間がかかるためボツとしました。その中で、ミツバチ側の技として考えていた生態の一つ、「八の字ダンス」もゲームには入れないことになりました。
ゲームのシステムが整いかけてきた頃、もちろん、人力でのテストプレイも多数行いながら調整をしていましたが、今回のゲームはプレイ時間45分とまぁまぁ時間がかかるものだったので、テストプレイをAIにも手伝ってもらうことにしました。
目的としては以下のようなものです。
・勝敗のバランスの確認
・終了条件を満たす前にどちらかの陣営が手詰まりになるフィールドの配置や駒の配置はないかなどの発見
AIにきちんとルールを理解させるというところに数日を要しましたが、3,000回以上の試行を行ってもらうことができたので、意味はあったと思っています。
また、AIに過不足なく伝えるためにプロンプトを試行錯誤することで、わかりやすい説明書を制作するための準備にもなったと感じています。
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ふるかわ工房では、夫婦でボードゲームを制作しています。1作目のUMBRELLAはどちらかというと妻である私の興味があるもの、好きなものという文脈で「傘」というテーマが決まっていました。
今回は夫の好きな「虫」をテーマにすることで、ボドゲ制作&販売に対する夫のモチベーションもさらに上がるのではという思惑がありました。
虫の中でも、
・生態が面白いゲームになりそう
・(デザインによっては)苦手意識を感じられにくそう
・純粋にデザインにしたいと思える魅力を感じた
という理由から、「蜂」というモチーフが候補になりました。
ミツバチが天敵であるスズメバチに対抗する手段を持っているということは知っていたので、そこを起点に少し調べました。
すると、
・その手段を持つものは「ニホンミツバチ」だけである
・その手段は「熱殺蜂球(ねっさつほうきゅう)」という名前
・その手段とは、耐えられる温度の差を利用し、オオスズメバチを多数のミツバチで囲み、体を震わせる熱で蒸し殺すというものである
ということが分かりました。
生物の世界で、外来種に在来種がすみかを奪われるという話は時々耳にしますが、どうやら虫の世界では結構日本の虫はたくましいらしく、強いものも多いようです。(海外が主な市場であるボードゲームですが、日本人ゲームデザイナーとして、ニホンミツバチに想いを託すのもいいなと思ったのも理由の一つです)
個の強いオオスズメバチと集団の力で戦うニホンミツバチ。
対抗手段の名前も必殺技感が強く、すでにある生態そのものをゲームにできそうだと考えました。
また、スズメバチは恐ろしく、カッコ良さのあるモチーフです。
ミツバチも可愛くすることもオシャレにすることもできそうで、パッケージやその他のデザインのしがいもあるなと思いました。
今回はできるだけ生態を反映させたゲームにしようと思っていました。そのため、
・飛ぶ速度の差
・餌にする食べ物の種類
・餌の探し方
・「技」になりそうなその他の生態や習性
などを調べました。
モチーフを「オオスズメバチ」と「ニホンミツバチ」に決めた時点で、能力差のある非対称のアブストラクトをイメージしていたので、調べた内容も踏まえながら
直線で動くスズメバチ ←→ 1歩ずつ進むミツバチ
少数のスズメバチ ←→ 多数のミツバチ
ミツバチを捕まえるスズメバチ ←→ 蜜を巣に持ち帰るミツバチ
などの大枠を決めていきました。
初期は「ゲームボードの探索」も一つの要素として考えていたので、進んだ先のパネルを裏返して蜜があるか探るという要素もミツバチ側に入っていたんですが、複数の駒を1手番で動かせるミツバチのターンは選択肢が多くただでさえ時間がかかるためボツとしました。その中で、ミツバチ側の技として考えていた生態の一つ、「八の字ダンス」もゲームには入れないことになりました。
ゲームのシステムが整いかけてきた頃、もちろん、人力でのテストプレイも多数行いながら調整をしていましたが、今回のゲームはプレイ時間45分とまぁまぁ時間がかかるものだったので、テストプレイをAIにも手伝ってもらうことにしました。
目的としては以下のようなものです。
・勝敗のバランスの確認
・終了条件を満たす前にどちらかの陣営が手詰まりになるフィールドの配置や駒の配置はないかなどの発見
AIにきちんとルールを理解させるというところに数日を要しましたが、3,000回以上の試行を行ってもらうことができたので、意味はあったと思っています。
また、AIに過不足なく伝えるためにプロンプトを試行錯誤することで、わかりやすい説明書を制作するための準備にもなったと感じています。
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