異界のすすきの、ツクヨミさんの夜スープ | TALES 物語・小説
札幌・すすきのの狸小路から脇道に逸れたところには、異界への入り口がある。
裏路地に佇んでいるのは、看板も店の名前もない、レトロな純喫茶の店。
店主のツクヨミさんが出すのは、日替わりスープと梅・鮭・昆布のおにぎりのみ。
この店を訪れるのは、キャバ嬢の雪女、俳優の卵の化け狐、清掃員のコロポックル――仕事で疲れた客ばかりだった。
ある日、夜勤明けの「わたし」は、会社で噂になっていたイケオジ店主の店に辿り着いてしまう。
最初は店主目当てで通い始めたはずなのに、いつの間にか、わたしはツクヨミさんの夜スープを待つようになっていた。
人間も怪異も、夜明け前には腹が減る。
温かいスープで一息つい
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