暗号資産の情報を扱うプロダクトでは、数字を速く表示することだけでは十分ではありません。市場データ、プロジェクト自身が提出する情報、コミュニティの意見は、それぞれ性質も責任範囲も異なります。ひとつの画面で同じ重さに見せると、利用者は「確認できる事実」と「解釈」を混同しやすくなります。
この制作ノートでは、ARMCPが現在公開している三つの入口を、プロダクト設計のケースとして整理します。
1. ARMCP Desk:観察対象を整理する
ARMCP Deskの公開画面では、インタラクティブなチャート、資産データ、マーケット指標を確認できます。Assetsエリアにはフォルダーを作成し、追跡したい資産を整理するための導線があります。
ここでの役割は、答えを自動的に出すことではなく、「何を継続して観察するか」を作業単位に変えることです。表示された数字を実際の判断に使う場合は、時刻、計価単位、参照元を別の一次情報でも確認する必要があります。
2. Listing Request:提出と評価を分ける
Listing Requestは、暗号資産、取引プラットフォーム、ブロックチェーン関連プロジェクトが、掲載検討のために情報を提出する入口です。提出は掲載の保証ではなく、掲載も安全性や投資価値の保証ではありません。
プロダクト側がこの境界を明確にすると、プロジェクトの自己申告と第三者が確認した事実を混ぜずに扱えます。利用者にとっても、「誰が提供した情報か」を判断する手掛かりになります。
3. Cryptoblog:人の視点を別の層として扱う
ARMCP Cryptoblogは、暗号資産に関する議論、コミュニティ投稿、市場への視点を扱う公開フィードです。体験や論点を知るには有用ですが、意見や注目度はマーケットデータと同じ証拠ではありません。
そこで、データを見る場所、プロジェクト情報を受け取る場所、コミュニティの考えを読む場所を、役割の異なる入口として分けています。
この作品で重視した評価軸
- 情報の種類を混ぜず、画面の役割を説明できること
- 更新時点や出所を確認する必要性を隠さないこと
- 掲載申請を推薦や保証のように見せないこと
- コミュニティの意見と検証可能な事実を区別すること
- 行動を急がせるより、利用者が確認できる導線を優先すること
公開中の入口と各プロダクトは https://armcp.net から確認できます。
これは現在の公開画面をもとにしたプロダクトケーススタディであり、未公開機能の予告ではありません。また、特定の資産の購入・売却を勧めるものではありません。