夏が嫌いだったあなたに、線香花火を供える
知ってる?最後まで火が落ちなかったら
願いが叶うんだって
そう伝えたら、あなたは
そんなの迷信だって言いながら
遠くを見つめていた
あぁ、渡さなきゃ良かった 残りの一本
消えて行く花火の光が
いつもより目に刺さって痛いんだ
終わりがあること
それが美しいなら
あなたは、醜いと言うの?
ねぇ、お墓ってさ
ここに封印されるの?それともお家みたいなもの?
死んでみなきゃ分からないよね
でも私には死は感じられないから
死ぬってさ、死ぬって、
死ぬのって、死ぬって……
どうして、死ななきゃ生けないのかな
巡る血が静脈の果て
送り出されて息をして世界を見やる
夜空、星が薄くなった頃
朝焼けがほのかに香る夏の終わりに
揺れる、緑が薄くなった頃
セミの声が消えて寂しくなった
ぼんやりしてるうちに雪が
温もりを浴びる動機になる
雪解け水に、涙を隠すさよならの季節
拝啓、最愛のあなたへ、死にたいと願ったあなたへ
死ぬということは、消えるということなのでしょうか
このメッセージが終わる時、夏が終わる時
私もあなたのところへ行けるでしょうか
戻れないあなたとの思い出が
消えていく花火の光が
いつもより目に刺さって痛いんだ
終わりを知らないあなたよ
どうか寂しさも忘れて
もうじき夏が終わるね
ねぇ、私もそっちに
行きたい