分類:どちらも食肉目ネコ科
シートン大友の百獣画録 第33話「どっちがヒョウ?どっちがジャガー?」
前話では「ライオンとトラ、どっちが強い?」という永遠のテーマに挑みましたが、今回は少し趣向を変えて「どっちがヒョウ?どっちがジャガー?」という見分けの問題に挑んでみたいと思います。皆さんは、ヒョウとジャガーの写真を並べられたとき、どちらがどちらか即答出来るでしょうか。正直に申し上げると、私は即答出来ます。
第6話で黒ヒョウの斑点をご紹介したとき、「黒化はジャガーでも確認されている」とさらりと触れました。あのとき名前だけ出演させたジャガーに、27話越しでようやく本格的な出番が回ってきたわけです。さて、まず体格から見てみましょう。ヒョウは細身で尻尾が長く、しなやかな印象を受けます。一方のジャガーはがっしりとした筋肉質の体つきで、尻尾はやや短め。人間で言えば、ヒョウがスーツの似合う細身の紳士なら、ジャガーはラグビー選手のような体格です。第6話で「衣装の着こなし」を褒めたヒョウとしては、ここでも細身のシルエットを保っているあたり、さすがの一貫性と言えます。
そして最大の見分けポイントは模様です。ヒョウの斑点は梅の花のように小さく繊細で、ジャガーの斑点はバラの花のように大きく、しかも中心に黒い点があります。梅とバラ。どちらも花に例えられるあたり、ネコ科の模様というのはどこか華やかです。第6話の黒ヒョウは「黒地に黒の斑点」という隠れたおしゃれでしたが、通常のヒョウは梅の花を、ジャガーはバラの花をまとっている。ネコ科の衣装部門は、つくづく層が厚いと言わざるを得ません。
生息地も綺麗に分かれています。ヒョウはアフリカからアジアにかけて、ジャガーは中央アメリカから南アメリカにかけて。大陸が違うのですから、自然界で両者が鉢合わせすることはありません。前話のライオンとトラも草原と森林で棲み分けていましたが、ヒョウとジャガーに至っては海を隔てた別大陸です。……もっとも、第32話のライオンとトラは「どっちが強い?」で盛り上がりましたが、ヒョウとジャガーの場合は「どっちがどっち?」で混乱しているわけですから、彼らにしてみれば「まず顔を覚えてから議論して欲しい」というところでしょう。