オスカー・ワイルドの戯曲《サロメ》より。
ファム・ファタル(宿命の女)の中でも代表的な女性であるサロメをモチーフにしています。
彼女の手の中にあるのは彼女の想い人である預言者ヨカナーンの首です。
この戯曲を初めて読んだのは子供のころで、せいぜい、シンデレラや白雪姫といった童話しか知りませんから、紆余曲折あって2人は結ばれると信じ疑わず読んでいました。
まさか首を落とされた後にキスし、それをお姫様が恋と語るとは大いに衝撃でした。(元の聖書では話が違うようです)
とはいえ、多くの人にとってそうであるように私にとってもサロメには魔術的な魅力があり、とても好きなモチーフです。
絵の中でサロメの踏みつけている布はグスタフ・クリムトの《接吻》のイメージからオマージュしています。
≪接吻≫は男女の愛を素晴らしく表現していおり、とても好きな作品です。サロメの恋はこれに似て非なるものですのでこのような描き方をしています。
彼女の目の前に浮かんであるのは鏡で、ふと興醒めした瞬間を表すために描いています。
背後のバラは彼女自身の美しさや危なさ、喜びを追求するイメージを表すバラを配置しています。